週末は雑木林に囲まれて

八ケ岳に魅せられて、週末は八ヶ岳南麓で暮らしています。東京と行ったり来たりの暮らしの中で感じたことや考えたことを綴ります。

海を見に田子の浦に

ぼっちお盆の初日。

天気もそこそこよく

庭仕事は先日のぎっくり腰が怖い。

近場でどこかにドライブでも行くか!

と思い立ったのですが、

家を出ると都内並みの渋滞に巻き込まれました。

 

ありゃりゃ。

 

こんなんじゃ家にいたほうがマシ。

と引き返そうとした時、

そういえば最近海を見ていないことに気がつきました。

 

山にばかり夢中になっていた今日この頃。

夏、ど真ん中である。

そうだ、海へ行こう!

 

そうして僕は頭の中にあった地図を頼りに

南下しました。

 

目指したわけではないですが

Googleを調べたら

静岡県富士市の「田子の浦」あたりが一番近い。

田子の浦といえば、確か万葉集で有名な俳句がありました。

そういえばいままで行ったことがない場所です。

迷うことなく目指しました。

 

僕の数少ない自己主張の一つに

高速道路が嫌い、というのがあります。

目的地に着くことが目的ではなく

目的に向かうことが旅の目的だと思っています。

ですので、一般道路(通称「下の道」)を当然行きました。

 

甲府から精進湖本栖湖を通り

本来なら左に見えるはずの富士山のふもとを

南下することおよそ3時間。

田子の浦に到着しました。

 

途中にあった精進湖です。

 

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山中湖や西湖、本栖湖はキャンプでお世話になったけど

そういえば精進湖って

ちゃんと止まって見たことがないかもしれない。

静かでこじんまりとして

富士五胡の中ではとても地味な感じで

それがバブル時代にサラリーマンを経て、

人生の後半戦を半分後悔しながらよろよろ歩く僕にとって

とても新鮮ですごい良かったです。

波長が自分に合っている湖です。

 

ああ、ここ、いい。

思わずi-phoneとルミックスの両方に

その景色を焼き付けました。

 

それからさらに南下すると

朝霧高原が広がっていました。

ここも初めてかもしれない。

道路の両脇は

一面草地(牧草?〉が広がっていて

ちょっと北海道のような感じがしましたが

その名の通り

山の中腹から上の方は霧でした。

 

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途中「道の駅朝霧高原」に寄ったら大混雑!

早々に退散し、田子の浦を目指すことに。

 

それから約1時間、

田子の浦に到着したのは13:45分。

八ケ岳を出てから3時間と少しでした。

 

田子の浦と言っても

海水浴客で混雑するような海岸には行きたくありません。

すると港のあたりに「みなと公園」というのがありました。

 

テトラポットが並ぶ海岸は

お世辞にもフォトジェニックな海岸ではありませんでしたが、

曇り空の下海風が吹いてくる中、

少しの家族連れや一人本を読んでいる若い人など

思い思いに夏を楽しむ姿がとても印象的でした。

僕は一人、カメラをぶら下げて海岸沿いをブラブラと。

 

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久しぶりに見る海はいいものです。

 

海と山は、夏と冬と同じ関係にあるのかもしれません。

 

山にいると恋しくなるもの。

夏になると恋しくなるもの。

その逆もしかり。

地形も季節も

生きる原動力になっているのかもしれないです。

 

さて。山に戻るか。

 

このまま戻っても芸がないので

途中「下部温泉」に寄っていくことにしました。

下部温泉武田信玄隠し湯としても有名な

山梨を代表する名湯です。

お盆なので混んでいるのかな・・・と思いきや、

全然。

(旅館は混んでいたのかもしれません)

僕は日帰り入浴でいいので

ホテルとかではなく

下部温泉会館」へ。

さしずめ地域の共同浴場と言った感じでしょうか。

古びた味気のない建物で

情緒などはありませんが、

500円で入浴できるのはうれしい。

八ヶ岳近辺の温泉は全部820円です)

 

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お湯はというとアルカリ性で、

ツルツルするかと思ったらそうでもなく、

いわゆる硫黄丸出しの匂いもせず、

薄口系。

上品な感じです。

温度はたぶん37度とか38度でしょうか。

ぬるいです。

熱いのが好きな人には物足りないでしょう。

でもその分じっくり湯につかることができ、

気がついたら50分も風呂の中にいました。

 

あったまっていざ八ヶ岳へ。

5時ごろ温泉を出て国道52号線を甲府に向かう途中、

南アルプスICの近辺で

ものすごい豪雨にたたられました。

ボンネットに穴が開くのではないかと思うような

強い雨

前が見えないほかに、夜のように暗い。

信号で止まったら

近くに建っていた家のマンホールから

水が噴き出して道路に流れ、

川になっている。

 

その川を恐る恐る渡るように走ったのですが、

このクルマが4駆(レガシーツーリングワゴン)であることを思い出し、

少し心強く感じました。

 

八ケ岳に戻ったのは

6時半ぐらいだったでしょうか。

ずいぶ雨脚は弱くなっていましたが

それでもここにきて見る初めての雨量だったかもしれません。

 

ザアザアと雑木林に注ぐ雨音に耳を傾け、

いつもより少しいい白ワインのグラスを傾け、

自然の素晴らしさと恐ろしさに心を傾けていたら、

以外にも腰が軽い自分を発見!

 

またやってしまうのではないか、という

ぎっくり腰直後の不安がない!

 

信玄公のご利益を賜ったショートトリップでした。